種まき・育苗
アスパラガスを長期的に安定した収量確保を目指すには栽培初年度の生育の確保が重要です。
そのため、育苗はとても重要な工程の一つとなります。
2月下旬、セルトレイ(288穴)へ播種、電熱線を敷いたビニールハウス内で発芽させます。
2本目の茎が徒長する3月下旬に2.5寸ポットへ鉢上げ、草丈20~30㎝、茎数5本程度の苗に育てます。
育苗期間中はビニールハウス内の温度湿度に注意し病害虫の発生に最新の注意をはらいます。
土づくり
当園の特徴でもお知らせしましたが、アスパラガスは継続して10年以上栽培するため、「土づくり」が非常に重要です。
土壌分析の結果をもとに、堆肥、肥料などを混ぜ合わせて、定植前にしっかりと土壌改良を施しています。
また、水はけが悪いと根腐れ等の病害で生育不良となってしまうため暗渠、明渠等の排水対策には特に重要です。
定植
5月中旬、苗の根鉢の状態を確認しながら健全な苗だけを定植します。
初期発根を促すため、十分に水をあたえ、地下茎乾燥防止と地温変化の影響を少なくするため深植えをします。
定植時期は天候を考慮しながら、ハウス施設栽培、露地栽培も同時期に行います。
株の育成
定植後、新しい茎が徐々に太くなり、順次でてくるので細い茎を除去し、株元を手で束ねビール瓶大以上が定植年の株養成の目標です。
茎葉が混みあいやすく過繁茂、蒸れ等により病害虫が発生しやすくなるため病害虫防除を徹底します。
株養成時には夏の高温、根域の乾燥に注意し水分管理に細心の注意をはらいます。
秋、気温が低くなるにつれ、地上部の養分が貯蔵根に転流し茎葉が黄化するので、それを目安として茎葉の刈取を行います。
ただし、福島県喜多方市では積雪の影響があるため、茎葉の黄化程度にかかわらず遅くとも11月下旬~12月上旬には刈取しています。
収穫
2年目の春以降から収穫します。高さ27~30㎝まで育っている茎を朝、晩の1日2回収穫していきます。